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環境学習のボランティア

学生生活
 学長の松本です。
 長浜東ロータリークラブ様が主催する社会奉仕事業に、本学の学生と、法人校の岐阜第一高校と岐阜女子高校の生徒がボランティアスタッフとして参加しました。


 地域の小学生とその保護者の皆さんと一緒に、琵琶湖岸の清掃を行うイベントでしたが、今回一味違うのは、「ただゴミを拾う」のではなく、地域を担うこれからの人材に、「ゴミを出さないようにしよう」と思ってもらえるよう、ゴミ拾い+ゴミの寿命について考えてもらう環境学習を行ったことにあります。

 その環境学習とは、「リーブノートレイス(LNT)」という北米を中心に世界規模で展開されている環境倫理プログラムです。
 本学は、日本初のLNT登録団体であり、持続可能な保育や、社会人としての教養として、LNTを活用した環境倫理を学べる大学です。

 イベントの一部と学生の活動を紹介します。
 まず、これから学ぶ児童たちの緊張を和らげ、元気よく活動できるよう、アイスブレイクを行いました。「フルーツバスケット」と「言うこと一緒、やること逆」というレクリエーションです。児童と大きな声で笑いながら、楽しく遊びました。

 

 その後、いよいよ環境学習です。
 LNTは、すべてのテクニックが、7つの原則を基にしており、誰にでもわかりやすく、楽しく実践することができます。滋賀文教短大の学生が、「原則4 見たものはそのままに」を児童に教えるために、学校での遠足をテーマにしたワークショップを行ってくれました。
 グループごとに遠足に出かけたところ、綺麗なお花畑に遭遇します。あまりに綺麗なお花なので、みんながそのお花を持って帰ってしまいます。その後のグループがどうなったか、、、。
 実際に体験し、その時の気持ちをリアルに感じてもらいます。
 「見たものはそのままに」という環境配慮の気持ちが、自然環境のみならず、アウトドアを楽しもうとする人に対しても、優しい結果を生むことに気づいてもらいました。

 

 その後、琵琶湖畔に移動して、「原則3 ゴミの適切な処理」をテーマにした「ライフ・オブ・トラッシュ(ゴミの一生)」というワークショップを体験しました。
 はじめに、グループごとに琵琶湖畔のゴミを拾います。一見キレイに見えてもいろいろなゴミが落ちていますので、短時間でたくさんのゴミを拾いました。

 

 

 次に、拾ったゴミをおおよその素材ごとに分類します。児童と本校の生徒が考えながら、様々なゴミを分類しました。

 

 そして、それらのゴミが分解されるのに何年ぐらい時間が必要なのか考え、それを可視化します。可視化は、一本のロープを時間軸に見立て、ゴミを並び変えます。
 最後に学生スタッフから答えを聞き、答え合わせです。児童は、ゴミが分解され消えるまでに必要な時間を聞いてビックリしていました。例えば、毎日手にするペットボトルを、もしゴミ箱でなく地面に捨ててしまったら、、、、、それを誰も拾うことなく放置されたとすると、分解されるのは約500年後です。戦国時代に捨てたペットボトルが、令和の今になってやっと姿が消えるということです。この事実を知ってもらうことで、ゴミを出さないという気持ちも持ってもらいます。
 そして、ゴミを出さない工夫や方法をもう少し深く考えます。リサイクルする、モノを大切にする、水筒を使う、などの様々な意見が出ました。

 

 全てのプログラムを終えた後、学生スタッフからリーブノートレイス・ジャパンによる「アウェアネス・ワークショップ修了証」を、参加者全員に授与しました。

 

 学生スタッフも、修了証をゲットです。これをきっかけに環境に配慮した行動ができることを期待しています。




Leave No Trace 7原則

原則1 事前の計画と準備(Plan ahead and prepare)

原則2 影響の少ない場所での活動(Travel and camp on durable surfaces)

原則3 ゴミの適切な処理(Dispose of waste properly)

原則4 見たものはそのままに(Leave what you find)

原則5 最小限のたき火の影響(Minimize campfire impacts)

原則6 野生動物の尊重(Respect wildlife)

原則7 他のビジターへの配慮(Be considerate of other visitors)