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余呉湖からの発信~羽衣伝説~を開講しました。

公開講座
 こんにちは。子ども学科教員の今井です。
 6月16日(木)より7月14日(木)まで、3回シリーズで、大学開放講座「余呉湖からの発信~羽衣伝説~」を開講しました。
 今回は、「羽衣伝説」を中心として、お話の隠された秘密を探ったり、絵本などで読み比べて、羽衣の世界を味わいました。

 第1回目は、「滋賀の『羽衣伝説』ってそんなにあるの」をテーマにお話ししました。
 滋賀県の「羽衣伝説」は近江風土記逸文をはじめ桐畑太夫縁起など7種類の伝説が残されています。風土記逸文は伊香連の祖先譚なのですが、他の伝説は菅原道真誕生にまつわる縁起であったり、菊石姫伝説といった内容で、余呉湖畔には「羽衣伝説」の後日譚としての記念物が多く残されています。今日まで残されている資料を読み解きながら、滋賀の「羽衣伝説」について、皆さんと一緒に楽しいひと時を過ごしました。

 


 第2回目は、日本三大「羽衣伝説」の秘密~違いを比べてみよう~をテーマにお話ししました。
 教科書や文部省唱歌として広く日本中に知られている三保の羽衣伝説や、丹後峰山に伝わる羽衣伝説について紹介しました。三保の羽衣伝説では昭和3年の教科書掲載のお話を声にして読んだり、実際に文部省唱歌である「羽衣」の歌を、参加されている皆さんとともに歌いました。丹後峰山の羽衣伝説では、羽衣は返してもらえず、さすらいの旅の果てに死んでしまうという伝説であり、下宮の神として祀られていく過程が伝えられていて、悲しい結末を一緒に味わいました。



 第3回目は、「羽衣伝説」と「七夕伝説」って関係しているの?をテーマにお話しました。
 天女の話は、離別型、再開型などに分類されますが、中でも難題七夕型に焦点を当てて紹介しました。滋賀の羽衣伝説や丹後峰山の羽衣伝説にも、七夕と関わるお話が伝えられていて興味深くお聞きいただきました。また地域で読み聞かせのボランティア活動をされている参加者から余呉の羽衣伝説に関わる紙芝居を紹介していただく等、盛り上がりの見られる参加型の講座となりました。

 

 最後に、講座を終了するにあたり、出席良好な方に本学の松本秀章学長より修了証書を受け取っていただきました。


 参加されているみなさんの真剣にお聞きくださる姿や、一緒にこの講座を盛り上げていこうとしてくださる熱意に心を打たれました。私の知らない余呉の文化や歴史についても講座の合間にお教えくださり、本当に感謝いっぱいです。
 次回を期待されている姿や学ぼうとされている意欲に、どう答えていけばよいのか、できる限りお返ししたいと考えております。
 皆様からいただきました貴重なご意見をもとに、今後の講座運営につとめてまいります。


~ご案内~
 湖国カルチャーセンターでは、オンデマンド配信により体験講座も開設していますので、ぜひご利用ください。体験講座はこちらよりご覧いただけます。