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【国文学科6】七夕のサクベイ

国文学科
 みなさん、七夕の食べ物と言えば何でしょうか!?
 短冊をつける笹の葉は食べられませんよね。

 実は、「サクベイ」というお菓子が平安時代には食されていました。漢字では「索餅」と書きます。唐の時代に日本に伝来し、和名は「ムギナハ」(麦縄)とも言い、小麦粉を捏ねて細く延ばし二本を縄状にしたお菓子です。
 宇多天皇(890年)の時代には「正月十五日七草粥、三月三日桃花餅、五月五日粽、七月七日索餅、十月初亥餅」という歳事が宮廷行事としていた記録が残っています。


 そこで、平安時代に編纂された法令書である『延喜式』「大膳下」(饗宴に関する項目)には、その材料が明記してあるので、学生と再現してみました!
 米粉が入っている為か、延ばす作業が、意外と一苦労でした。

  

 ちなみに、『延喜式』巻33「大膳下」には次のようなレシピが載っています。

  索餅料。小麦1石5斗。米粉6斗。鹽5升。得675稾。

材料は、「小麦」「米粉」「鹽」(「塩」の旧字体)といたってシンプル。しかし、ここに掲載されているのは、宮中での饗宴用なので、675稾(本)分を得ることができる分量が記載されています。
2年生が昼前にやってきて下準備をしてくれて、昼休みに1年生と一緒に練って、ねじって、揚げて、食しました。2年生と1年生との交流の時間ともなりました。

  

 短い時間でしたが、七夕としての日本文化を体験したのではないでしょうか。