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【国文学科2】プレゼンテーション(基礎力プログラムⅠ)

国文学科
 新型コロナ感染症拡大防止策を講じ、本学では、遠隔授業(オンライン授業)と対面授業(教室授業)を併用して講義を展開しています。
 さて、国文学科では、1年生の必修科目として「基礎力プログラムⅠ」があります。この授業では、大学での学びや社会人としての基礎を学ぶ学科教員によるオムニバス授業です。
 今回は、これまで学んだ「プレゼンテーション」の実践として発表を実施しました。



 プレゼンのテーマは、森鷗外『高瀬舟』を題材に、「喜助が起こした事件は、殺人か否か」を「喜助・羽田庄兵衛・弟・語り手の視点から論じる」ものでした。
 みなさんも高校の現代文で「知足・安楽死」をキィワードとして作品を読んだ人も多いのではないでしょうか。

 



 プレゼンテーションには、発表原稿や質疑応答を想定して臨んでいます(手に持っているのは、発表や質疑応答用の原稿です)。
 因みに、「喜助」「羽田庄兵衛」「語り手」の視点からは「殺人」、「弟」(2グループ)の視点からは「殺人ではない」という結論で考察していました。





 当日は、在校生や教職員の方々も参加し、さまざまな質問が飛び交い、1年生は四苦八苦しながら質疑応答をしていました。
 これまで交わしてきたグループでの話し合いが、質疑応答に活かされていることが分かるものでした。



 事前の準備では、図書館資料だけでなく、インターネット等も活用して先行論文などもの情報収集にあたり、
 参考資料や情報の取り扱い、提示方法には、司書資格の授業での学習が活かされていました。

 今回の授業では、プレゼンの技術だけではなく、作品を読み解く力の習得も目的としていました。

 喜助以外の人物からの「視点」を介入し考察することで「作品の読みの多様性」「テクスト分析の方法」「文学批評の手順」等も併せて学ぶことができたと思います。
 一度読んだ作品でも、「視点」を変えることで、新しく見えてくる「読み」の発見を学ぶことができるのも、国文学科の学びの魅力のひとつです。
 
 学生の皆さん、おつかれさまでした。

 また、お忙しい中、学生のために出席していただいた教職員の方に、この場をお借りして感謝申し上げます。

*******  最後に、学生の感想です *******

・発表は緊張したが、練習通りに発表することができて良かった。
・質疑応答で、答えに困っていたところ、グループメンバーに助けられ、メンバーの有難さ知った。
・グループメンバー各自が、それぞれの役割を果たし、ひとつのものを作り上げる達成感を味わうことができた。
・普段話をしないメンバーとも協力、活動できて良かった。
・役割分担を事前に決めていたので、当日もスムーズに活動できた。
・他のグループの発表を聞いて、自分では思いつかないような考えがあること、視点を変えてみると異なった見え方がある事を学んだ。
・資料の調べ方やまとめ方の方法がわかった。
・作品を丁寧に読み込み、メンバーとじっくり議論でき考えが深まってよかった。
・結論は同じでも、根拠がグループによって異なっているなど、結論を導くプロセスにも違いが多くあることを知った。
等など。