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令和4年度 入学式を挙行いたしました。

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令和4年度の入学式を4月1日、本学体育館にて挙行いたしました。
国文学科23名、子ども学科47名、計70名の新入生が新たな一歩を踏み出しました。

新入生の皆さん、改めましてご入学おめでとうございます。
2年間の学生生活が実り多いものになるよう、またそれぞれの夢や目標を叶えるべく様々な事に積極的に取り組んで下さい。
皆さんが充実した学生生活を過ごせるよう教職員一同サポートしていきます。


ここで学長の式辞をご紹介いたします。

 新入生の皆さん、ご入学誠におめでとうございます。これまでの努力に敬意を表しますと共に、皆さんを育て、支えてこられましたご家族・関係者の皆様に心よりお祝い申し上げます。教職員、在学生、滋賀文教短期大学に関わる全ての者を代表し、お祝いと激励の言葉を述べさせていただきます。

 ようこそ滋賀文教短期大学へ。本学で学ぶにあたり、皆さんに、3つのキーワードをお伝えします。これからの2年間、このキーワードを常に心に備えてください。

 1つ目は、「主体性」です。
 皆さん一人ひとりがそれぞれの志を持って入学されたことと思います。自らの人生を切り開くため、大学で学修することを自らが選択したわけです。私たちはその挑戦を高く評価します。なぜなら、本学は、大学で学修するにあたって、「自ら学ぶ」、すなわち主体性こそを最も大切にしているからです。皆さんは、自ら大学で学ぼうとする主体性をもって、その一歩を踏み出したのです。
 これからの2年間は、様々な場面で、様々な一歩を踏み出す機会が訪れることでしょう。例えば、授業での質問、ボランティアへの挑戦、地域の人々との交流など、小さなことから、大きなことまで様々な一歩があります。自ら大学で学ぼうと決断した皆さんです。是非、何事にも主体性をもって、挑戦してください。
 本学は小規模を生かしたきめ細かい指導に定評がありますが、だからと言って、黙って待っていれば何でも教えてくれるわけではありません。皆さんの主体性があってこその、本学の教育や支援です。私たちは、主体性を持って行動する皆さんを心から応援します。挑戦する勇気がでない時には、教職員に相談してください。相談できる環境や雰囲気があるのが本学の特色です。

 2つ目は、「知徳体」です。
 本学は、「わたくし立」の短期大学です。私立大学は、その大学の設立の目的や願い等に基づいた、その大学独自の教育に特徴があります。
 したがって、これから皆さんが2年間で学ぶ教育の全てには、本学の理念が基づいていると心得てください。ですから、この理念を理解することは、とても大切です。
 本学のルーツは、創設者の松本冨士之助先生による、戦後日本の復興と発展のためには、新しい社会を担う人材を育てる教育こそが重要であるという理念のもと、教育者の養成を目的として設立されたところにあります。
 そこで理想とされた教育者の姿とは、知識・技能だけに偏るのではなく、豊かな人間性や高い倫理観、身につけた力を活用できる社会人としての基礎的な力などをバランスよく身につけた人材でした。したがって、本学の建学の精神は「知育・徳育・体育の鼎立と調和のとれた人間形成」とされています。建学の精神とは、私立大学が設立にあたって掲げる気概や願いのようなものです。
 現在は、設立当初の理念である「教育者の養成」はもちろん、短期大学としての使命や期待に応えるために、広く「地域のコミュニティを支える職業人・社会人」の養成を目指していますが、教育者・職業人・社会人、どれも理想としている人材像は、同じです。
 まず、学生の皆さんは、滋賀文教短期大学はその特色ある教育によって、知徳体を身につけた人材を養成することを目指していることと、その目的は社会の発展のためであるという建学の精神の背景について、理解を深めてください。
 繰り返しますが、本学は、単に知識・技能を身につけた人材を養成しようとしているのではありません。教育者、職業人、社会人として、知徳体の調和がとれた人材を養成し、その人材を地域に輩出することで、社会に貢献しようとしている大学です。

 3つ目は、「体験」です。
 本学では、これまでお伝えした「主体性」「知徳体」などを身に付けるために、様々な教育を展開していますが、これらの力は、大学の机の上だけで身に付くとは考えていません。本学は、体験や人との交流を通した学びを大切にしています。
紀元前の中国の思想家である荀子という方は、次のように述べています。「聞いたことは忘れ、見たことは覚え、体験したことは理解する」。
 昨今は、インターネットなどにより必要な情報が容易に得られるようになりました。これらを正しく有効に活用することで、皆さんは多くの知識を得ることができるでしょう。しかし、それだけでは、本当に知識を修得できたとはいえません。
 例えば、「うれしい」「かなしい」といった感性や、人との関わりの中で身につけられるコミュニケーション力などは、体験を通して学ばなければ、真に理解はできません。体験により、時には失敗することもあるでしょう。しかし、そこから教訓や気づきが得られれば、それは失敗ではなく、経験という言葉に変わります。
 私たちは、これだけ情報化が進んだ社会において、インターネットなどの仮想空間ではなく、体験を通してリアルに学べるところこそに、大学の意義があると思っています。
 したがって、地域で活躍できる人材養成を目指す本学には、様々な体験の機会があります。これらの機会を有効に利用すると共に、自分自身の学習や生活においても、多くの体験を心がけてください。
 
 以上の「主体性」「知徳体」「体験」、これら3つのキーワードを2年間忘れずに励んでください。きっと、2年後には、成長した自分になっているはずです。私たち教職員一同、できる限りの支援をさせていただきます。共に学びましょう。皆さんの成長を心から期待し、歓迎とお祝いの挨拶といたします。