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「図書館だより第94号」と教員の本棚

その他
こんにちは!
図書館の山田です。
「図書館だより第94号」を発行しましたのでお知らせします。

 

教員の本棚は、子ども学科教授 小林雅彦先生です。

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『パパは脳研究者 -子どもを育てる脳科学-』
    池谷裕二著/クレヨンハウス/2017年発行/491.371 イ


 保育者や教育者にとって、子どもを場面や事象の中でどのようにとらえていくのかは、大きな課題です。反抗期って聞いたことあると思います。小学年の高学年から中学生あたりで、親や先生など大人から何か言われたときうるさく感じたり、訳もなくイライラしたりという経験を思い出した人もいるかもしれません。これが、第2反抗期です。今は、小学校2,3年を「中間反抗期」と呼ぶこともあるそうです。それでは、第1反抗期はいつか?子ども学科2年生の人は、「教育方法の研究」で取上げた「イヤイヤ期」がこれにあたります。人によって個人差はありますが、私たちは周りの人たちに、甘えたり、反抗したりしながら、人として自立していくのです。
 前置きが長くなりました。この本は、タイトルからわかるように脳研究者の池谷さんが、自分の娘さんの4歳までの成長を研究と関わらせながら、月刊「クーヨン」に連載されていたものを加筆修正されたものです。子どもがどのように成長していくのか、その様子と背景にある脳科学等の研究の成果が、とてもわかりやすく説明されています。もちろん、「イヤイヤ期」についても書かれています。また、1歳3ヶ月「モノマネ」を始めた娘さんの様子と関連して、「気が合う」「話が合う」とは、脳がどのような状態になることか、研究の成果が語られています。「なるほど、人の脳ってすごいな!」と感心してしまいます。それなら、「幼稚園の年長や小学校には役に立たないではないか」と思われるかもしれません。そんなことはありません。例えば、「もっと詳しく!大人の脳育ちコラム」では、「読書障害とIQ」や「氾濫する早期教育の真実」「しつけの分岐点、『ほめる』と『しかる』」など、各年齢に3つずつのコラムが挿入され、脳科学の研究や自分の経験からの考えが述べられています。園や学校で指導するためだけでなく、自分が子育てする上でも参考になると思います。人がどのように成長し、自立していくのか、4歳までのことですが、とてもよくわかります。文章も読みやすく、イラストも可愛いです。手にとってみてください。

【付け足し】
先日本屋に行ったら、講談社のブルーバックス(主に科学系の新書)のフェアをしていたので、池谷さんの『単純な脳、複雑な「私」』という本を買いました。目次に書かれているトピックをいくつか紹介します。「心の底からバカになって恋人を選ぶ」「幽体離脱を生じさせる脳部位がある」「僕らは未来から情報を借りている」など、おもしろそうでしょう。これから、楽しみながら読んでみたいと思います。

(子ども学科教授 小林雅彦/図書館だより第94号より)
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図書館だよりは図書館2階文庫棚上にあります。 また、教員のおすすめ本はカウンターに展示しています。貸出もできますので、ぜひご覧ください。