野地秩嘉著/小学館
2013年発行/780.69 ノ
2019年ももう終わり。来年2020年は東京オリンピックが開催されます。そこで今回は東京オリンピックに関する本をご紹介します。
この本は東京オリンピックを題材としていますが、選手たちや競技に焦点を当てたものではありません。グラフィックデザイナー、記録映画を撮った監督、選手村で1万人の選手の食事を作ったシェフ、民間警備会社の創業者など、これまで取り上げられることのなかった、1964年の東京オリンピックを裏で支えた人たちを取材しまとめられたノンフィクション作品です。
第一章の「赤い太陽のポスター」の内容をご紹介します。ここでは、東京オリンピック公式ポスターの写真撮影の裏側が描かれています。
撮影技術が限られている時代、選手たちの迫力のあるスタートダッシュの撮影をしようとしますが、人物が動き出す瞬間を捉えるのに一苦労。
選手たちが最も引き立つように、昼間は観客席が映るからと、暗闇で撮影を行い、東京中から集めたストロボの光の量や角度の調節、カメラの設定やシャッターを切るタイミングなど、試行錯誤するカメラマン。
そうした苦労の中出来上がった、強く美しいデザインのポスターは日本中ありとあらゆる場所に掲示されました。それは人々に「東京オリンピックがやってくる」ことを伝え、同時に日本復興ののろしでもありました。海外でも大きな反響を呼び、グラフィックデザイナーである亀倉雄策氏は世界のトップレベルに到達しました。
そのときのポスターや当時のオリンピックの様子などを写した写真も掲載してあります。
どの章でも、戦後20年足らずという状況の中で様々な人たちが常識にとらわれずに新しい物事を創造する過程、そして「日本を盛り上げよう、世界に日本を知ってもらおう」と尽力する姿が伝わってきます。2020年の東京オリンピックも、成功するために日々尽力されている人達がいるのだと思えば、また見方が変わってくるのではないでしょうか?
2020年の東京オリンピックに向けて、ぜひ読んでみてください。
2013年発行/780.69 ノ
2019年ももう終わり。来年2020年は東京オリンピックが開催されます。そこで今回は東京オリンピックに関する本をご紹介します。
この本は東京オリンピックを題材としていますが、選手たちや競技に焦点を当てたものではありません。グラフィックデザイナー、記録映画を撮った監督、選手村で1万人の選手の食事を作ったシェフ、民間警備会社の創業者など、これまで取り上げられることのなかった、1964年の東京オリンピックを裏で支えた人たちを取材しまとめられたノンフィクション作品です。
第一章の「赤い太陽のポスター」の内容をご紹介します。ここでは、東京オリンピック公式ポスターの写真撮影の裏側が描かれています。
撮影技術が限られている時代、選手たちの迫力のあるスタートダッシュの撮影をしようとしますが、人物が動き出す瞬間を捉えるのに一苦労。
選手たちが最も引き立つように、昼間は観客席が映るからと、暗闇で撮影を行い、東京中から集めたストロボの光の量や角度の調節、カメラの設定やシャッターを切るタイミングなど、試行錯誤するカメラマン。
そうした苦労の中出来上がった、強く美しいデザインのポスターは日本中ありとあらゆる場所に掲示されました。それは人々に「東京オリンピックがやってくる」ことを伝え、同時に日本復興ののろしでもありました。海外でも大きな反響を呼び、グラフィックデザイナーである亀倉雄策氏は世界のトップレベルに到達しました。
そのときのポスターや当時のオリンピックの様子などを写した写真も掲載してあります。
どの章でも、戦後20年足らずという状況の中で様々な人たちが常識にとらわれずに新しい物事を創造する過程、そして「日本を盛り上げよう、世界に日本を知ってもらおう」と尽力する姿が伝わってきます。2020年の東京オリンピックも、成功するために日々尽力されている人達がいるのだと思えば、また見方が変わってくるのではないでしょうか?
2020年の東京オリンピックに向けて、ぜひ読んでみてください。
(へろへろ隊員 いわしま)