星野道夫著/文藝春秋
1999年発行/295.394 ホ
星野道夫という写真家をご存じですか。1952年生まれの彼は、東京の大学を卒業後、写真家を目指し、26歳の時に学生の時からのあこがれの地、アラスカでの生活を始めます。それから17年間に亘り、アラスカの大自然と動物、それらと共に生きる人々の写真を取り続けます。そして、1996年、テレビの取材番組に同行中、ロシアのカムチャッカ半島でヒグマの事故にあって43歳の若さで亡くなりました。
星野道夫は写真家ですが、たくさんの素敵なエッセイも残しています。エッセイ集が何冊も出ていますが、その中で、この本は1993年から95年に書かれたエッセイを33篇集めてあります。彼が、人間の手が入っていない山や海や森や氷河や動物たちの中で、そして人々の中でいかに素晴らしい時を過ごしてきたかがよくわかります。ふと、自分もその空気を吸ったような気分になれるのが、その魅力です。
この本をお薦めするもう一つ理由は、この33篇のエッセイを読むと、彼がどのようにして自分のあこがれを現実のものとしていったかがよく分かるからです。十代の頃に北海道の自然にあこがれていた少年が、大学生になって神田の古本屋街でアラスカの写真集に出会いアラスカに夢中になります。そして、なんとその写真集に載っていた写真だけを便りにアラスカの村でのホームステイを実現するのです。大学を卒業し、お金を貯めてアラスカの大学の入学試験を受けますが、点数が足りません。でもあきらめないのです。私たちはなかなかそこまではできません。でも、若い人たちには、この自分の夢を実現するエネルギーをぜひ感じてもらいたいと思います。
本学の図書館には、子ども向きには『クマよ』という写真集がありますし、別冊太陽『星野道夫』でも彼の写真を見ることができます。星野道夫の写真と文章に触れてみて下さい。
1999年発行/295.394 ホ
星野道夫という写真家をご存じですか。1952年生まれの彼は、東京の大学を卒業後、写真家を目指し、26歳の時に学生の時からのあこがれの地、アラスカでの生活を始めます。それから17年間に亘り、アラスカの大自然と動物、それらと共に生きる人々の写真を取り続けます。そして、1996年、テレビの取材番組に同行中、ロシアのカムチャッカ半島でヒグマの事故にあって43歳の若さで亡くなりました。
星野道夫は写真家ですが、たくさんの素敵なエッセイも残しています。エッセイ集が何冊も出ていますが、その中で、この本は1993年から95年に書かれたエッセイを33篇集めてあります。彼が、人間の手が入っていない山や海や森や氷河や動物たちの中で、そして人々の中でいかに素晴らしい時を過ごしてきたかがよくわかります。ふと、自分もその空気を吸ったような気分になれるのが、その魅力です。
この本をお薦めするもう一つ理由は、この33篇のエッセイを読むと、彼がどのようにして自分のあこがれを現実のものとしていったかがよく分かるからです。十代の頃に北海道の自然にあこがれていた少年が、大学生になって神田の古本屋街でアラスカの写真集に出会いアラスカに夢中になります。そして、なんとその写真集に載っていた写真だけを便りにアラスカの村でのホームステイを実現するのです。大学を卒業し、お金を貯めてアラスカの大学の入学試験を受けますが、点数が足りません。でもあきらめないのです。私たちはなかなかそこまではできません。でも、若い人たちには、この自分の夢を実現するエネルギーをぜひ感じてもらいたいと思います。
本学の図書館には、子ども向きには『クマよ』という写真集がありますし、別冊太陽『星野道夫』でも彼の写真を見ることができます。星野道夫の写真と文章に触れてみて下さい。
(へろへろ隊員 ひらい)