文字サイズ

へろへろのおすすめ本

へろへろのおすすめ本
図書館に時々出没するかえるのへろへろ。
住処は大学横の田んぼだという噂(田村山とも!?)。
ふらりとやってきては豆知識をつぶやくのが趣味なのだとか。
図書館公式キャラクターであるへろへろ隊長のもと、隊員である司書が本をおすすめしていく。
おすすめ本はカウンターにあります。
《 2020年度 》

2020.6

『バムとケロのにちようび』

島田ゆか作・絵/文渓堂
2005年発行/Eシマ
 
 まず、この絵本の内容をご紹介します。
 せっかくの日曜日なのに、外ではあいにくの雨が降っています。サッカーも砂遊びもできず、窓の外を眺めながら、犬のバムはガッカリしています。家で本を読もうと思うバムですが、カエルのケロちゃんが散らかしたままの部屋を片付けなければ、落ち着いて読書もできません。一生懸命に掃除をして、ようやく部屋はきれいになったのですが、どろんこびちゃびちゃのケロちゃんが帰ってきました。また部屋が汚れてしまいました。バムは呆れながらもケロちゃんを風呂に入れ、それからふたり一緒に掃除のやり直しです。そして、ようやく部屋がきれいになると、次は読書のお供のおやつ作りです。生地をこねて型を抜いて、それから油で揚げればおいしいドーナツの出来上がり。あとは読む本を選ぶだけ。バムは持っている本はどれも読んでしまったので、屋根裏部屋から本を探すことにするのでした。屋根裏部屋には古いものがたくさん。おじいちゃんが大切にしていた飛行機の本を探し始めます。でも、そこには蛾にねずみ、虫がうじゃうじゃ。バムはいつになったら、落ち着いて本が読めるのでしょうか。

 隅々まで細かく描かれた絵がとっても魅力的で、ソファの足がまさに足の形をしていたり、バスタブが犬の形だったりと、ユーモアたっぷりのインテリアも、見どころのひとつです。
 ソファの後ろの壁に飾られている額の絵も、実はページが進むごとにちょっとずつ変化していたりします。ストーリーの本筋とは関係ない部分でも遊び心が満載。
 開くたびに新たな発見があるからこそ、何度もじっくりと、隅々まで見てみたくなるのでしょう。私も今回この絵本を読み返してみて、「こんなところにこんな絵が描かれていたなんて!」と、以前は気がつかなかったことにたくさん気づくことができました。
 新型コロナウイルスの影響で、気軽に外出ができない状況が続いています。
しかし、この絵本に登場するバムとケロちゃんのように、家にある本を読み返してみたり、掃除をしてみたり、料理やおかし作りをしてみたり…様々なことに挑戦することで、新たな楽しみが見つかるかもしれません。
 外に出られず憂鬱な気分…だけどおうちの中でドタバタの大騒ぎの一日!面倒見のいい落ち着いたバムとおてんばで自由奔放なケロちゃんの対照的な様子が微笑ましい絵本です。

(へろへろ隊員 いわしま)