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【国文学科15】紅葉がりの「がり」とは? フィールドワーク~関ヶ原篇~

留学生
「日本理解Ⅱ」(留学生の授業)の学びとして、留学生と有志学生で、関ヶ原へ「紅葉がり」へ行って来ました。

日本人にとって、四季の変化や秋の紅葉などは、当たり前のものですが、留学生の母国タイ王国にはありません。
熱帯性気候の一年中暑い国です。
そのため「紅葉」を初めて目にした学生たちは、大興奮の様子でした。



ここで、少し日本語の勉強を・・・、

「紅葉がり」の「がり(かる)」は、鑑賞し楽しむために野山に草木を尋ね求めて行くことを意味します。
平安時代後期、藤原清輔が著した歌学書『奥義抄』中巻には、

  さくらがりとは櫻をたづねもとむるなり。何をもゝとむるをばかると云ふ也。
  …又古今にも、遍照が歌の詞に、たけがりに北山にまかれりけるにとあるは、松たけもとめにこそ侍るめれ。

何かを尋ね求めることを「かる」と指摘しています。
続けて、藤原清輔は『古今和歌集』の素性法師の和歌の詞書(ことばがき)に、父遍照と「たけがり」に行ったことを取り上げ、
「たけがり」=「松茸を求めた」ことだと説明しています。
「桜がり」「茸がり」「紅葉がり」は、和歌の世界から飛び出してきた表現とも言えます。
ちなみに、同じ文脈で「ししがり」「たかがり」も同じと述べています。

さて、関ヶ原へは、本学から車で30分ほどの距離にあります。
まずは、石田三成陣跡近くにある「笹尾山交流館」へ向かい、関ヶ原合戦についての知見を深めました。
戦国グッズもさまざま販売しており、歴史好きにはたまらないです。お金を払えば、甲冑なども装着することができます(今回は、時間と予算の都合で…)。

  

次に、石田三成陣跡である笹尾山へ5分ほどの登山です。
陣跡からの眺めは、関ヶ原が一望でき西軍の指揮を執るのに最適な場所であることが分かります。そして、紅葉がとても美しかったです。

    

次に向かったのは、「関ヶ原ウォーランド」(入場料500円)です。
こちらは、関ヶ原合戦を再現した無数の侍がいます。なかなかの見ごたえです。
500円でレンタルした模造刀は、ずっしりとした重さのものでした。

   

徳川家康陣地と石田三成陣地の差がすごいです↓↓

  

午後から、学生は授業もあるので、早々に大学へ戻りました。
午前は、関ヶ原へフィールドワーク、午後からは講義と慌しかったかもしれませんが、
留学生にとっての「日本理解」が深まったかと思います。

そして、留学生の1年生は、これからはじめての冬、雪を体験することになります。

本学は、中世文学や歴史に囲まれた場所でもあります。
このような学び場で、文学について学んでみませんか。

(文責:国文学科教員 池田大輔)