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【大学開放講座】『源氏物語』「空蝉巻」

公開講座
「『源氏物語』を読みはじめる~石山寺蔵『源氏物語画帖』と源氏絵~」

今年度の『源氏物語』講座も第3回目。
第3回のテーマは「空蝉巻 女性違い!そのとき光源氏のくどき文句は?」でした。

夏の暑い日、空蝉(義理の母)と軒端の荻(義理の娘)は碁を打ち、それを覗き見ているのが、「源氏物語画帖」「うつせみ一」です。
男性に見られているとも思わない軒端の荻は、衣をはだけて胸を露わに、そしてお腹もぽっこり(笑)と描かれています。
本文には「つぶつぶと肥えて」とあります。
光源氏の視点を通して、軒端の荻の身体描写は、細かく読者に知られます。



寝所に侵入してきた光源氏の「けはひ」(匂い、衣ずれの音)を察知した空蝉は小袿を残し、その場を去ります。
それで、この女性は空蝉(蝉の抜け殻)と呼ばれるようになります。
因みに、帚木と呼ばれたりもします。
ここでは、光源氏が侵入してきたことに、空蝉が「あさまし」と感じ、逃げられた光源氏は「あさまし」と思い、
知らない男性の侵入に軒端の荻が「あさまし」と思う。
同じ表現でも、その内実は、それぞれ異なる興味深い文脈です(興味が湧いたら、是非読んでみてください)。

彼女の小袿を持ち帰り、4、5ヶ月後に返すまで形見として抱いて寝る光源氏の姿は、田山花袋『蒲団』の主人公そのもの。



空蝉巻では、軒端の荻や民部のおもとが「背の高い」と笑われますが、受講生の方から「背の高い女性は笑いの対象ですか」と聞かれ、
「確かに。物語の趣向なのか、光源氏の恋愛観なのか」。意見交換しながらの2時間源氏タイム。



今回の入口ミニ展示は、「ひとりでも学べる源氏物語本の紹介」と「蹴鞠の紹介」。
お香は、「梅ヶ香」でしたが、少し香りが弱かったので「白檀の老山角割」に!みやびぃ。





講座は、毎回独立した内容となっているので、興味がありましたら、気軽に足を運んでみてください。

次回は、8月23日(金)13:30~15:30「「夕顔」夕顔は、なぜ死んだの?」です。